ローカル化する建築とグローバル化する自動車・家電
ダイソンがEVに参入するというニュース、結構びっくりしましたがよく考えてみれば当然の流れかもしれません。
これまでの自動車の価値とは「走る・曲がる・止まる」ということであり、いかに燃費効率を高めるエンジンと躯体を設計し、生産するかというところにあったと思います。
しかし、これからの自動車の価値はこれに加えて「自動運転」が当たり前になる。そうすると自動車には「移動する家電的住空間」という価値も必要となってくるのだと思います。
建物もIOTに組み込まれ、家電化します。
そうすると、家電メーカー、自動車メーカー、住宅メーカーの領域はますます流動的になると思います。
そして、どれも共通するのが燃費性能を高めたサステナビリティ。
UAEのアブダビには「マスダールシティ」という持続可能な都市を建設中です。
これはUAEという国家が産油国として世界中から利益を獲得する一方で、脱石油国家へと舵を切るために次のエネルギー研究の世界的なハブを作ろうと投資して実現しつつある研究都市です。
いま、世界の環境ビジネスに対する流れは早く、日本はすでに環境後進国です。
しかし、サステナビリティデザインという観点から考えられたマスダールシティの都市計画が土着的なアラブ建築に回帰していったように、建物や都市のサステナビリティデザインというのは意外と身近なところに、しかもその土地その土地に応じて様々な形で正解があるのかもしれません。
ますますグローバルスタンダード化が著しい自動車と家電、それとローカルスタンダード化していく建物。
どんどん、建築・不動産が面白くなりそうです。