【賃貸住宅の法規制】建ぺい率
建物を建てる時に避けては通れないものの一つが「建ぺい率」です。
建ぺい率とは、「その土地に占める建築面積」のこと。住宅地図に描かれている建物の面積を建築面積、そして土地の面積に対する割合が「建ぺい率」です。
この「建ぺい率を算定するための建築面積」にも容積率と同じく様々な緩和措置があります。
例えば木造建物の庇(ひさし)。柱に支えられておらず跳ね出している部分は先端から1mまでは建築面積には含まれません。下階の柱と壁に囲まれた部分が建築面積になり、屋根の面積=建築面積というわけではないんです。
その解釈を応用したのがマンションのバルコニーや外廊下、外階段です。
柱のない跳出型であれば先端から1mまでは建築面積から除外できます。
そして、地面から1mの高さより下の部分は建築面積からは除外されます。つまり、地階の部分です。
これは建物用途に関係なく緩和になります。
商業系用途地域の場合は指定建ぺい率も大きいため、あまり重視しないかもしれませんが、住居系の用途地域の場合は指定建ぺい率が60%~40%ですのでこういった緩和措置を有効に使うことで敷地を有効利用するのです。
(渡辺博之)