CCIMセミナー2回目
9月6日~9日の4日間、CCIMセミナー2回目を受講しました。
前回の「財務分析」に続き今回のテーマは「市場分析」です。
不動産市場に関わるすべての人は少なからずこの市場分析的な視点で不動産を見ています。
例えば、開発業者は1~2年かかる開発が終わった時の需要と供給がどう変化するか予測します。
テナントや入居者は相場家賃と比較しますし、これから高くなるならそれを見越して購入しようとします。
銀行は融資をする際にその市場をよく知っていることでリスクを最小にしようとします。
自治体の予算配分も自分の市場の将来予測により成り立ちます。
そして投資家の投資が実行可能かどうか判断する際に必要なデータは全て市場分析により提供されます。
不動産市場の根本をたどると「雇用」に行き着きます。
「雇用」が生み出されるとオフィス需要や工場需要が増えます。そして人口が増え、世帯が増えます。だから住宅の需要が増えます。そして小売店舗も増えだします。
自治体単位で見ればその自治体特有の産業構成があります。全国の平均的な産業構成に比べて比重の大きい産業がその自治体の「基盤雇用」となり、地元経済の原動力になっています。
つまりその市場の基盤雇用の分析と、その基盤雇用に変化がある場合、将来的に人口の増減が予測できます。これは、少子高齢化などの全国的な社会現象の中においても、生産年齢人口に対する予測ができます。
セミナーではアメリカのケーススタディでしたので、日本の場合はどうなのか?と自分で分析してみる必要があります。
(渡辺博之)