■牛に引かれて善光寺参り
長野に行く機会があったので、善光寺にお参りをしてきました。
善光寺には、「牛に引かれて善光寺参り」ということわざがあります。
その昔、長野の善光寺近くに住んでいた信心の無い、欲深い老婆が、さらしていた布を隣の家の牛が角に引っかけて走り出したのを見て、逃げて行く牛を怒って追っていくうちに善光寺にたどり着き、それがきっかけで度々善光寺に参詣するようになり、我欲を捨て信仰の道に入り極楽往生を遂げたという言い伝えから、
・予想外の出来事や、誘いによって思いがけない信仰の道に入ること。
・思いがけず他人に連れられて、ある場所へ出掛けること。
・他人の誘いや思いがけない偶然で、よい方面に導かれること。
のたとえとして用いられています。自分の意志からではなく…、というのがポイントです。
こういったこと、人生の中でたびたびありますよね。
江戸時代の錦絵
長野は善光寺を中心に街づくりがされているようで、長野駅の出口は東口・西口ではなく、東口・善光寺口という名称になっています。
長野駅善光寺口のデザインで最も特徴的なのは、大庇(おおひさし)と前面に配置した12本の列柱で、ガラス板の屋根の下に杉材のルーバー(幅の狭い細長い板を一定の傾斜をつけて平行に組んだもの)を並べています。
善光寺にふさわしく伝統的なイメージの建築になっています。
善光寺口に出ると、善光寺の行先を示す看板があちこちに立っているので、地図で探したり、人に道を尋ねるこなく迷わずに行くことができます。
長野駅から善光寺まで約2キロで、徒歩で20~30分くらいです。
参道は石畳みの道が続き、広くて歩いていて気持ちのいい散歩道になっています。
道の両端にはお店があり、建物が白壁で蔵のような作りで趣があります。
女子ウケしそうな雑貨屋さんやカフェもありますが、みな白壁で瓦屋根と、同じような作りになっていて参道に合わせています。
善光寺では、山門にものぼり(夏期のみ、有料)、山門の上から長野市内や善光寺の敷地(広い!)を一望して堪能しました。
善光寺に行くときは、ぜひ散歩がてら参道を歩いていくことをおすすめします。
(のげ)
善光寺山門