宝くじ当選金、一括でもらうか?分割か?
二児の母である53歳の女性が、宝くじでアメリカ史上最高額の7億5870万ドル(約830億円)という当選金を手にしました!というニュース。
6個の数字を当てるというもので、「6/7/16/23/26/4」を選んだそうです。
しかし、気になるのは当選金のもらい方。
” 29年にわたり毎年分割で計7億5,870万ドルを受け取るか、一度に4億4,000万ドル受け取るかを選ぶ。”
実際はアメリカの場合、宝くじの当選金にも約30%の税金がかかるそうですので29年の分割の場合は税引き後で毎年1800万ドル(合計5億3000万ドル)、一割の場合3億ドルということでしょうか。
さて、あなたはどちらが選ぶべきでしょうか。
こういった、時間と貨幣価値の変化はTime Value of Money (貨幣の時間的価値)という考え方を使うとロジカルに比較できます。
単純に合計額だけ見れば分割のほうがよさそうです。しかし、お金は運用することができますし、物価も上昇する(相対的に貨幣の価値が下がります)ことを忘れてはいけません。
計算すると…
分割の場合、年間の物価上昇率が4.16%ならば総額の現在価値は一括の場合の3億ドルでしかなく、
逆に一括で受け取って運用する場合、4.16%の利回りで運用できれば29年間1800万円受け取る場合と現在価値は等しくなります。
つまり、年間4.16%以上で運用できるのであれば一括払いがお得、できないのであれば分割払いがお得ということです。
さて、どちらを選ぶべきか?
私なら、一括で受け取ってニューヨークにビルを建てたいと思ったら、桁が違ったか!
(渡辺博之)