「ドライブ・マイ・カー」アカデミー賞受賞!
先月アカデミー賞の発表があり、久しぶりに日本の作品「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞を獲りました。
日本映画史上初の作品賞など4部門にノミネートされましたが、そもそもジェーン・カンピオンが候補になっている時点でメインの賞はムリだろうと、わたしは冷静に(笑)思っていました。
はたして「ドライブ・マイ・カー」は(妥当な)国際長編映画賞を受賞しました。
「ドライブ・マイ・カー」は村上春樹の短編集(「女のいない男たち」)が原作です。
わたしは村上春樹好きなのでこの本はすでに読みましたが、「ドライブ・マイ・カー」は短編集の巻頭にくる作品で、じわっと心に残るなかなかいい短編です。予告編の映像をYouTubeで視ましたが、作品の空気感が忠実に再現されていると感じました。
面白いと思ったのは、この「ドライブ・マイ・カー」の映画では舞台が出てくるのですが、それがロシアの巨匠、チェーホフの舞台でして、この劇がもしアメリカの現代作家だったら(例えば、ポール・オースターとか)、アメリカ人にウケて作品賞、監督賞などメインの賞が獲れたのではという話。
まずいことに、チェーホフはいま最も非難を受けているロシアの劇作家ですもんね。
こんなことで作品賞、監督賞を逃したのだったら残念ですね~。
この話しがウソか真かわかりませんが(笑)、アカデミー賞は知名度、権威はめちゃくちゃありますが、獲るの白人ばかり、エンタメ作品は獲れないとか、傾向があきらかに偏っていて、恣意的で、まったく公正ではありません。
スピルバーグは「ET」「インディージョーンズ」「バックトゥザフューチャー」「ジュラシックパーク」など、誰もが見たことあるイノセントなエンタメ作品で大成功をおさめてましたが、「プライベート・ライアン」、「シンドラーのリスト」と、おおよそスピルバーグ「らしくない」、アカデミー賞に「ウケのいい」戦争映画を撮って、見事アカデミー賞監督賞をとりました。
1998年の「プライベート・ライアン」でアカデミー監督賞の受賞スピーチで、「どうしても(オスカーが)欲しかった」と語っていました。
あれほど成功していてもアカデミー賞は特別なんですね。
アカデミー賞獲ってなくてもスピルバーグが偉大な監督なのに変わりはないのですが。
「ジョーズ」「激突」「E・T」、、、(ラインナップが古い!)どれほどドキドキワクワクしたことか(笑)
それにしても、「ドライブ・マイ・カー」の赤のサーブ、とてもかっこいいですね!
観たくなってきました。
(のげ)